船頭可愛いや
船頭可愛いやをつべで探していたら台湾語バージョンも幾つか見つかって笑いました。あんたらどんだけ日本の歌好きやねん。
最初に見つけたバージョンは初見でも歌えてしまうのがさらにワロタ。もちろん私は台湾語は話せませんがこの歌詞でこのスピードなら歌えます。
なぜかというと歌詞がたいていの演歌で使うようなフレーズばかりでできているからです。
例えば一番の歌詞
孤一個走來港邊 流着傷心珠淚滴
咱離開已經數年
喂… 咱離開已經數年 放阮空相思
出だしの孤一個は「媽媽請你也保重」の♪雖然是孤單一個~です。
港邊、流著、傷心、珠淚滴、離開等は演歌の最頻出単語たちです。
咱は「一支小雨傘(雨の中の二人)」の出だし♪咱二人~
已經といえば「車站」の出だしの歌詞、♪火車已經到車站です。
という具合にだいたい知っている単語で歌えるのと、知らなくてもテンポがゆっくりなのでマンダリンの発音から規則的に類推できるので初めてでも歌えます。
(孤一個走來港邊の走を「きぃあ」と発音してしまいましたが。)
いや、俺スゴいんじゃね?
って、思いましたが、郭金發のバージョンも試したらちょっとしんどかったです。
老師
現在の中華圏の芸能界ってなんか嫌いなのはミュージシャンをやたら先生先生と持ち上げるところです。
歌モノのバラエティを観ていると大御所レベルではなくても中堅から中堅よりちょっと上程度の歌手をもう老師呼ばわりなのです。呼ばれる方もまんざらではないようですが、日本だと本人が嫌がると思います。
まだ現役の歌手です。別にヒトに教えてる訳でもありません。と言いそうなモノです。
先生と言われるほどのバカでなし
という川柳が日本にはあります。だから日本では先生でもないのに先生と呼ばれることには抵抗があると思うのですが、中華圏ではないようですね。
シンガポールでも歌台という芸能ショーでは舞台の歌手がやたらとバックバンドのミュージシャンを持ち上げるのです。吉他手に対しても鼓手に対しても老師なのです。我々にすると主役は歌手なのです。ミュージシャン風情はただの裏方なのです。彼らの気持ちもわかります。歌台の歌手はドサ回りの歌手の様なもので会場毎のバンドに演奏をしてもらわなければいけないためできるかぎり協力してもらうように下手に出なければならないのでしょう。
何かそのあたりは日本の芸人がやたら師匠、師匠と言ったりにいさんねえさんと読んだりするのと似ていてそういうのは楽屋だけでやってくれ、とテレビやステージを観ている我々は白けてしまいます。
サンディラムのコンサートに行ったときはキーボードを弾いていたのがアンソニーロンだったのです。彼は香港の作曲家としてそこらの歌手より有名で人気がある大御所なので老師で問題ないと思います。
またいまやっている朝ドラの古関裕而さんは我々の世代にとっては先生なのです。オールスター家族対抗歌合戦の審査員をしてらしたのです。ほぼそれでしか見なかったので紛れもなく先生でした。
また(私がご本人の前で媽媽請你也保重を歌ったことがある)あの台湾を代表する歌手である文夏老師はもちろん老師でイイのです。あのレベルになるともちろん老師です。
こういうレジェンドクラスのミュージシャンは老師(先生)でイイのです。でも、中華圏の芸能界がそうではないフツーの歌手やミュージシャンをやたら老師、老師と持ち上げるのがとてもウザいと思うのです。そんなことないですか?私が気にしすぎですか?
聲林之王というテレビ番組があって、これは林宥嘉、蕭敬騰等が審査員となって素人の歌の審査をする番組です。私は特にこの蕭敬騰の顔が気持ち悪くて嫌いなので観ないのですが、この番組では老師どころか導師と呼ばせているようです。この感覚も私にはとても受容れられないのですが、ここまでいくと逆に継母にいぢめられる連れ子のような一般の素人を観るということに変なカタルシスを感じる倒錯的な快感があるのかなとも思うのですが、いえ、すみません。テキトーに言ってます。
健康診断
今日は健康診断を受けました。日本に帰れないので台北で。20年ほど前に上海で受けて以来の海外での健診。
各コーナーで待っているヒトの名前をモニターに表示してあるのですが、個人情報保護から一文字は伏せてあるのです。私の名前はフルで出ていたので、「なんで?」と聞いたら伏せてあるとのことでよくみたら、ホントだ。
江○洋介みたいに伏せてあったのですが、パッと見フルネームに見えます。
あと驚いたのは台湾人は姓名が三文字のヒトが多いのですね。40名ほど表示されていて2文字のヒトはたった1名だけでした。中国だと半分以上2文字のような気がします。
それから、日本の病院と違うのは血圧測ってくれた看護士さんが金髪で胸の上部と手首にタトゥーがあったところです。美人だったのですが、そのせいで血圧が少し高く出てしまいました。
検査結果は基本的に異常はありませんでした。マージナルが多かったですけど。
大約在冬季
昨日テレビで観ました。最近ずっとこの映画の宣伝が流れていたのです。昨年の11月に大陸で封切られ台湾のTVでは初上映とのことでした。
タイトルは齊秦の同名曲から取ったもので、1991年の齊秦の北京でのコンサートが出逢いの場所という重要な役目を担っています。
私が中華ポップスを聴き始めたのは1991年なのでほぼこの映画の初めのころからとリンクします。もちろん齊秦も好きで聴いていました。冬雨、外面的世界、そしてこの大約在冬季も大好きでした。
齊秦はシンガーソングライターで歌もうまいし超男前。なんせ恋人がジョイウォン(王祖賢)なのです。ジョイウォンといえば映画「大丈夫日記」でチョウユンファ(周潤發)をサリーと取り合ったのです。つまりは当時の香港女優の1、2を争う美しさだったのです。それから確か彼の父親も有名人だったし、お姉さんも歌手の齊豫です。
齊秦はまた台湾語のカバーアルバムも2枚出していて、これがまた素晴らしくてわたしは台語歌のバイブルのように愛でています。
さらには北京語のカバーアルバムも大ヒットしていて、ちょうど徳永英明のカバーアルバムみたいな感じでしょうか。
そんな齊秦がテーマな映画ですが、ハッキリ言ってスゴく良かったです。いや、もうね、90年代の中国ですから出てくる映像すべてがなつかしくて、さらには音楽も齊秦ですからもう良くないわけがないのです。
あの台湾新幹線のドラマはヒドかったのですが、台湾の景色が観られるから、台北のいろんな店や場所が観られるからとホメているヒトのことをとやかく言えないくらい、懐かしいとか音楽が、とかそれだけの理由でもう最初から最後まで楽しく観ることができました。
それとやはり言葉がわかりやすいのです。ほとんど字幕が必要ないくらいよく聞き取れるのは発音だけじゃなく使う語彙の所為でもあるし、こういう質問に対してこう答えるだろうと言う予想がつくからかも知れません。
映画はラブストーリーです。特に新しい設定もないしまあありきたりのラブストーリーですが、主人公は中国人の女性らしく純粋で優しいけど気が強くて怒ると手がつけられなくなるというようなところもありそうな設定でした。
住所を書いたメモを渡したのになくしてしまうところがよくある設定ではある(笑)のですが、某ドラマと違うのはそれが後の伏線になって最後はきっちり回収されるところです。
話は逸れますが(予想はついたかも知れませんけど)、そうあの新幹線ドラマのやりっ放しがあたまに来たのです。大切なメモをなくすところもそうだし、安西がユキの弟を彼氏だと勘違いするところもフツーは何か理由があるはずなのですが、ドラマではママが「弟じゃないよ。」と言うだけだし、原作ではその場面もなく勝手に誤解してるだけでした(そうだったと思います。以前に読んだので忘れているだけかも知れませんけど。)。アンジャッシュのコントでももう少し丁寧に伏線を回収すると思います。
ということで、この映画は原作もキチンとしています。あと出演は「血観音」であの雰囲気のある少女の役をしていた女の子、文淇が出ています。主人公の馬思純
は川妹子かと思ったら安徽省出身だそう。あと相手役の霍建華 は少し阿Bに似ています。そして齊秦も友情出演しています。あの美男子だった齊秦も少し残念な感じになっていますが。
エンドロールの曲は齊秦と莫文蔚とのデュエット曲の「可惜了」。
印象に残った言葉は
有些人見三百次都沒用,有些人見三次就夠了
でした。
スーパー
台北のスーパーがあまり差別化されていないと思うのですが、どうでしょうか。
私の行動範囲にあるのは全聯、頂好、Jasonsなのですが、これらがそれぞれそれほど変わらないのです。
シンガポールなら昇菘(以下昇る)とNTUC(Fair price)とCold storageは明確に棲み分けされていました。価格帯も違えば商品の構成も違うし当然のことながら客層が違ったのです。昇るはもともと養豚業から始まったと言われている通り肉が安くて豊富、ウエットマーケットより安いかもということで、庶民の味方だし料理をよくするヒトなら更に有難い。野菜も果物も安いから。それに24時間開いてるのがまたうれしいスーパーでした。レジが基本有人で、レジにて商品を勧められることがあるのが少しウザいことがありますけど。
NTUCは昇るに比べると少し高いといっても充分安いスーパーで日本のイオンみたいな大型スーパーといった感じでしょうか。レジはセルフレジがたくさんあって私みたいな発達障害には助かります。一言も誰ともしゃべることなく買い物ができるのです。
そしてCold storageは外国人向けの高級スーパー。輸入高級食材も充実しているし惣菜やサラダ、カットフルーツもあって一人暮らしでも何か優雅且つ手軽に自宅で食事ができる。独り者でもみじめじゃないのです、お金さえあれば。またここも24時間営業。高いけどエエもんが置いてある最強スーパーです。
という具合にそれぞれ個性豊かなスーパーがあり、さらにはムスタファのスーパーも24時間で開いていて不眠症なら朝までだって過ごせます。
それにひきかえ、台湾のスーパーはJasonsが高級かといえばそこまでイイ商品は置いてないし、惣菜やサラダなど一人暮らし用の食品は全然ありません。それじゃあ全聯、頂好は安いかといえばそんなに安くない、いや高いですよね。市場に比べるとかなり高い。割安感のないスーパーというのは台湾ぐらいじゃないかと思うほどです。
なんかディスってるみたいですが、実は全聯はかなり利用しています。価格さえもう少し安ければなあといつも思います。うちの会社の海外駐在員の給与を算定するために使っている指数では実は台湾はアジアで一番物価が高いのです。シンガポールより高いのです。いろんな店のいろんな商品やサービスを抽出してその指標を作っていると思いますが、スーパーの商品が必ず入っていると思います。シンガポールは物価が高いイメージがありますが、日用品とホーカーとが物価を下げていると思います。お酒が極端に高いのでフツーの駐在員は困るでしょうが物価算定の対象には入ってないのではないでしょうか。私は酒を飲まないので困りませんが。
ということで、全聯は価格を下げて、Jasonsは逆にもっと高級なモノや総菜やおひとりさま対応を増やしていただけると幸甚です。聞くところによるとむかしはJasonsはもっと高級スーパーだったらしいですね。
台北のコンサートのチケット
先日、会社のもう一人の日本人が昼休みに12時から発売開始のコンサートのチケットをネットで予約するからと緊張しておられたので、
大丈夫です。台湾では日本のように発売開始即完売はないので安心してください。基本的に日本だけではないか思います。そういうのは。
と教えてあげました。それでも安心できないようでしたが、果たして無事に、呆気ないくらい無事にゲットできたようです。クラッシックのコンサートですが、ずっと中止になっていてやっと解禁されたし、席が間引きして少ないので競争が激しいと思っていたようですが、ホントにシンガポールでも台湾でもチケットとるのは楽チンです。秒殺でなくなるなんてことはありませんよね。一週間ぐらい経って気がついてだめもとで覗いても大丈夫、席はたいてい残っています。
また、一番イイ席がずっと残っていたりします。それでいてコンサートの当日にはもちろん満席になっています。これはとても不思議ですが日本がおかしいのでしょうかね。
日本語が通じない
本を読む習慣のあるヒトとないヒトの違いみたいなツイートしてるヒトがいて最近ずっとそのツイートを読んでいたのですが、読む習慣があるヒトの話は見て安心します。あ、同じタイプのヒトがやはりこんなにたくさんいるんだと。
私はとにかく活字だとチラシから取説まで何でも読んでしまうので、例えば文字だけのチラシがあったとき、「こんな文字ばかりのモノ誰も読まないよ。」と言うヒトの気持ちが全くわからなかったのですが、そういうヒトがもしかしたらほとんどなのかと驚いたことがあります。
会社で購買部署にいたとき営業用のチラシやDMなどの販促ツールを購買する仕事をしていたことがあります。営業部署が作るツールを業者さん何社かに提案してもらい選んで発注するのですが、その選考の時によく聞いた台詞でした。
文字ばかりのチラシを見たら、「おお、読むところがこんなにある!」と喜ぶモノだと思っていたので驚きました。
ところで、先日仕事で日本語が通じなくて困りました。もちろん日本人相手です。某社の事業内容に「○○の生産設備の運転とメンテナンス」と書いてある原稿があり、それに更に「設備を所有もしているから所有も加えて。」といわれたのです。
どう追加したらよいですか?
「生産と販売」を追加したら良いですか?
訊くと、
「設備の所有」を追加してと言うのです。
ホントにそれで良いですか? 事業内容(の1つ)が「設備の所有」になりますが、よろしいですか? 生産設備を運転、つまり生産しているし、よく見ると販売も行っているので、それなら「生産と販売」を追加した方がよくないですか?
と訊いても、「所有」を追加するだけで良いと言うのです。
仕方がないので、最後に
「わかりました。仰せの通り追加しておきますが、『設備の所有事業』というのは変な感じがします。」
と、一応念のために言っておきました。もしかしたら法律用語とかこういう登記の資料の書き方として「所有」という事業内容があるのかと思ったのです。
実は中国語の「給付」という語の意味にお金を支払うだけではなくて契約の履行という意味があることを先日知ったのです。これは特殊な法律用語で、フツーの台湾人に訊いても給付にそんな意味はないと答えると思います。それが法律家に訊くとあるというし、辞書で調べても確かにありました。
同様に日本語の所有もそういう特殊な使い方をするのかと思ったのです。そしたら見事にありませんでした。おかしいとやっとわかったみたいで。
「○○の生産と販売」と追加しておいて。
と言われました。やっと。何か深い考えがあるのかと思ったのですがそうではなかったようです。