台北の自転車海苔

海外生活は上海に4年、シンガポール2年、そして台湾はだいたい3年近く居て2021年3月に帰国しました。

悪口を言います。

 私は台湾のことが大好きな日本人ってあまり好きではありません。いえ、台灣が大好きだけなら良いのですが、日本よりイイとか言うヒトのことです。つまり、台湾のことを手放しですべて褒め上げて返す刀で日本のことをディスる人のことです。

 

 割と多いですよね。台湾の場合無条件ですべて大好きみたいなヒトが。確かに台湾はヒトが優しいし、また日本人にとって非常に生活しやすい環境でもあるので快適なのは否定しません。でも、日本人の私にとって日本よりも良い国かと問われると決してそうではありません。それは当然だと思います。なんせ日本が自分の国だからです。わが祖国だからです。

 

 先日フィリピン在住のヒトのブログで、フィリピンのどこか郊外のヒトだったと思いますが、そこののんびりした暮らしがとても快適なようで日本人は気持ちに余裕がなさすぎるとディスっていたのです。あそこは確かに何でも大らかですが、それが決して良いとは思えません。ええ加減すぎるのです。

 

 例えば、日本は時間に厳しすぎる、1分の遅刻も許されないというのは信じられないと。それに引き換えフィリピンのその場所ではそんなことを気にするヒトはいないと言うのです。締め切りのない世界に生きているのなら遅刻も全く問題ありません。でも、海外で生活する日本人のほとんどは日本と同じく締め切りがある仕事をして少なくとも仕事上では時間に追われる生活をしているのです。

 

 台湾大好きな日本人をディスるのにいきなりフィリピン在住のヒトのブログを例に使いましたが、台湾のブログでも台湾を手放しで褒めながら日本をディスるヒトが多いですね。差し障りがあるので深く触れませんけど。シンガポールでもいました、そういうヒトが。たぶんそういうヒトは日本で不遇をかこっていたのだろうと可哀想になります。までも、現在は自分の居場所を見つけられたので良かったのでしょう。

 

 時間に関しては台湾の例で言うと、私は現在客先のオフィスで仕事をしていますが彼らは一般的に10時からの会議には10時になってから、オフィスの自分の席からよっこいしょと立ち上がって会議室に移動するのです。我々は10分前には会議室に行ってセッティングして10時00分には会議をスタートできるように待っています。

 

 これも相手が我々の提出する資料の提出期限もまあ別に2~3日遅れても許してあげるわ、というなら良いのですが、提出期限は1分1秒遅れても許さないということになっているのです。それなら全ての時間は一応キチッと守るようにお願いしたいのです。それを以て日本人はきっちりし過ぎているというのはどうかと思います。

 

 だから、台湾のユルさが良くて日本は息が詰まるというヒトは本当にうらやましい。そういうユルい生活が現在出来ているヒトだということです。

 

 他に、たとえば、台湾の交通ルールはたいへんユルいですが、そのために事故が非常に多いのだと思います。

 

 また法令や規則がええ加減だったり、メンテがきちんとできていなかったりする所為で橋が落ちたり脱線したり爆発したりするのです。こういうのが厳格かユルいかというのは安全性との間に於いてそれぞれ裏返しの関係にあります。だから息苦しいと言われる日本の生活を私はイヤではありません。それよりええ加減過ぎてイライラする方が私にとっては精神衛生上よくないのです。なんて、いうと私がきっちりしているようですが、私も日本ではかなりええ加減な方です。それでも南国はちょっと合わないかなあと最近そう思いつつあります。

 

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