台北の自転車海苔

海外生活は上海に4年、シンガポール2年、そして台湾はだいたい3年近く居て2021年3月に帰国しました。

日本語と発音の似ている台湾語の単語

 福建語も台湾語(閩南語)もご存知の通り日本語の発音とよく似ている単語がたくさん存在します。漢字は日本に入ってきた時期によって唐音と漢音と呉音とに分かれますが、呉音というのは仏教が入ってきた時期に仏教用語として入って来たので日本に来てからあまり音が変化しなかったといわれています。

 従って仏教用語として入ってきた呉音より後に日本に入ってきた語である漢音や唐音が現在のマンダリンの発音とかけはなれてしまっているのに比べて呉音の発音は日中の音が似ているのです。この呉音の発音が福建語や台湾語(閩南語)の発音なのです。

 例えば世界や開眼、国家、諒解、人類、佛教、人民、軍事、月光(がっこう:月光菩薩のがっこう!)、文書(もんじょ)、食堂(じきどう)、彩色(さいしき)、変化(へんげ)等々。また利益は漢音だとリエキと読みますが、呉音だとリヤクです。仏教用語ですね。

 90年代終わりに伍佰(劉徳華)の「世界第一等」が流行ったときに日本人の間でも台湾語の「世界」の発音が日本語のそれとほぼ同じだということにどよめきが起きました(ような気がしました)。

 一方台湾ではちょっとややこしいのは日本語の発音と似ている単語の他に日本語から入ってきた単語が存在するからです。それはらはあくまで日本語の単語が台湾に入って来たモノ、つまりは日本から来た外来語です。ここまで話してきた日本語と発音の似ている台湾語の単語とは違います。

 たとえば、みなさんご存知の「おじさん」、「おばさん」もそうだし、面白いところでは「那卡西」というのもそうです。これは日本語の「流し」のことです。流しといっても若い方はご存知ないかも知れませんが、カラオケのなかった時代にギターを持って飲み屋さんなどを回って伴奏をしてくれたミュージシャンのことです。

 私も会社に入ってすぐの頃一度だけ大阪のミナミで上司に連れてもらったバーで流しの伴奏で歌わせていただいたことがあります。90年代初頭のことです。その頃流しはほぼ絶滅の危機に瀕していたと思います。台湾でももちろん現在はいなくなってしまったと思いますが、 金門王與李炳輝が那卡西の最後ぐらいだったのでしょうか。

 ということで、話は変わってしまいましたが、金門王與李炳輝の「舊情綿綿」を貼っておきます。

[www.youtube.com

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