台北の自転車海苔

海外生活は上海に4年、シンガポール2年、そして台湾はだいたい3年近く居て2021年3月に帰国しました。

今年観た台湾映画

 まあほとんど映画も観ていないのですが、観た三本の台湾映画すべて良かったので感想をば書いときます。今年観たといってもうち2つは2017年の映画で2018年の映画も正月映画だったと思います。

 一番は「大佛普拉斯」という映画です。これがとても面白かった。奈良の大仏を作る「国銅」みたいな壮大な物語りか、それとももっと宗教的な話なのかと思ってずっと観るのを躊躇っていたのですが(なんで?)、全然違う台湾映画でした。

f:id:carodiario:20181220224142j:plain

 台湾人の好きな(?)「最低層の」という修飾詞がつくような生活を淡淡と描写していたりして、また食事の場面も多かったりと昔の台湾映画を彷彿させるええ感じでした。ちょっと観て面白なかったらやめよう、と思いながら観始めて見入ってしまいました。

 言語はほとんど台湾語なのでマンダリンの字幕を見るのがしんどいのですが、割とええ加減に見てまあそれでもなんとかなる映画でした。

 老闆のドライブレコーダーをこっそり鑑賞するという行為から事件になっていくのですが、鑑賞と言ってもドライブレコーダーなので画面は車の前方しか映らなくて声だけで楽しむということになります。私が中学生ぐらいのときにセクシーオールナイトというラジオ番組があって短波放送をよく聴いたのを思い出しました。

 しかし、ドライブレコーダーって停まっているときにも作動するものなんでしょうかね。そうでなければこの話は成立しないからそうなんでしょう。エンジンがかかってる間は作動するのか。

 最後の落ちは途中からちょっと予想がついてしまいました。ただ私が考えたのは「太陽がいっぱい」みたいなラストなので、それとは少しちがいましたけど。

 次は『花甲大人轉男孩』

f:id:carodiario:20181220224225j:plain

 2017年の人気ドラマ『花甲男孩轉大人』の続編らしい。このシンガーソングライターの盧廣仲(クラウドルー)もよく知りませんでしたが、ミュージシャンといえば蔡振南が出ていてイイ感じなのです。如何にも南方の働かないぐーたらなオヤジ役。このオヤジ、じゃなかった蔡振南は台語歌手としても大好きですが、台語ドラマの「雨夜花」にも出ていた親分役も好きでした。その時は筋を通す古いタイプのヤクザの親分でした。この映画も台湾語がたっぷり聞けるので台湾語好きにはたまらない映画です。もちろん私も台湾語はわからないので字幕と首っ引きですが、台湾語の語感それに台湾語を話すヒトというのが好きなので楽しい映画です。話のスジ的には押入れ(箪笥だったかも知れない)がタイムマシンになっているという他愛のないものなのですがキャストと台湾語で楽しめます。

 最後は「血觀音」

f:id:carodiario:20181220224306j:plain

 冷静沈着な当主・棠夫人、自由奔放で反抗的な娘・棠寧、控え目で従順な孫娘・棠真。日本統治時代の名残りをとどめる豪邸で、女性一家3人で古物商を営む“棠家”には「台湾政財界のフィクサー」というもうひとつの顔があった。あまりにも強い棠夫人の支配下で、微妙なパワーバランスを保っていた棠家であったが、友人の林県長一家惨殺事件発生をきっかけに、そのバランスが崩れ始め、事態は政界を揺るがす大スキャンダルへと発展していく…。(大阪アジアン映画祭公式HPより)

 という、ドロドロの重たい映画でしたが面白かった。言語は広東語、台湾語、マンダリン、日本語が話されますが、家族の間では広東語で話されるのが本音、だったと思う。たぶん。私の記憶が正しければ。

 この映画の中で殺される役人役の應蔚民(イン・ウェイミン)さんは友人の友人で先日一緒に食事をしました。海角七号にも出ていらしたのですが、実物を見ると映画の中で見るより恰好イイのに驚きました。娘の小学校の時の同級生の大西くんのお父さんがちゃらんぽらんという漫才師で絵描きのヒトだったのですが、授業参観の日に実際に会うとテレビで観るより恰好イイのでした。芸能人ってのはそんなモノなんでしょうかね。

 

にほんブログ村 海外生活ブログ 台北情報へ
にほんブログ村


にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村