電気代が夏料金になって上がる話
5月13日の新聞に6月から電力が夏料金になるという記事が載っていました。要するに省エネのため、というか電力不足のためですが、夏季(6~9月)は夏季以外(10月~5月)より高いという料金体系になっているのです。記事によると平均的な家庭の(夏季以外の)電力使用量は300kWh/月で、夏季には40%増えて420kWh/月になります。その場合の電気代のアップは使用量増により約325元、夏季電力料金によるアップ分は約115元の計約440元アップということです。
ということで、台湾電力の価格表を基に検証してみました。
(出典:台湾電力)
価格表は複雑でどこを見るのかわかりにくいですが、一般の家庭用の場合はこの(一)非時間電価の1.非営業用 を見れば良いのです。
300kWhの時 120×1.63+180×2.1=573.6 …(1)
420kWhの時 120×1.63+210×2.10+90×2.89=896.7 …(2)
120×1.63+210×2.38+90×3.52=1,012.2 …(3)
使用量増によるアップ…(2)-(1)=323.1
単価によるアップ …(3)-(2)=115.5
ということでちゃんと合っていますね。
*通常は2ヶ月単位で請求されますので使用量ごとの単価も2ヶ月分の使用量で計算します。つまり最低単価を適用する使用量は120kWh×2の240kWhがボーダーとなります。
しかし、けっこうなアップ率になりますね。76%のアップです。もちろん使用量の増加によるものが56ポイント。単価によるのは20ポイントですが。 そして通常ほとんどのヒトが集合住宅住まいなので共用部の料金が加算されて合計の電気代はこれより多くなります。すると値上げの比率はこれより下がるのかと思いますが、共用部も同じ料金体系だと思いますので、同様に76%アップすることになると思います。節電のモチベーションが上がります。
一方、単価自体5元/kWhや6元/kWhというのを採用している集合住宅の場合は幸いというのかどうかわかりませんが、夏季も単価はアップしないことになりますね。節電のモチベーションはあまり上がりませんね。
ところで、台湾の電力は高いのか安いのかというと、かなり安いです。日本は台湾の約2.8倍です。この単価は台湾の単価でみてみるとさきほどの平均的な家庭の夏季の単価が2.41元/kWhになりますので気持ち高いですがまあだいたいそんなものかと。日本の6.8854というのは東京電力の従量電灯Bが420kWhの使用で従量部分だけで約6.93元/kWhになるので2017年のデータですがそんなものかなと思います。 (出典:台湾電力)
ところで、台湾電力のサイトを見ていたらこういうのを発見しました。ピコ太郎さんにちゃんとお金が支払われていればイイなあ。